- 同期はもうスラスラ動けているのに、自分はピッキングだけで手一杯…
- 先輩に質問するたびに、少し迷惑そうな顔をされる気がする…
新人薬剤師の1年目は、こんな不安との戦いですよね。
でも安心してください。先輩と新人の差は、才能の差ではありません。「情報の差」と「行動が身についているかどうかの差」だけです。
つまり、正しい方法で情報を取りにいき、正しい順番で行動を積み重ねれば、誰でも「できる薬剤師」として評価されるようになります。
この記事では、新人薬剤師が今の職場で評価されるための方法を、「聞き方」「覚え方」「メモと復習」「行動」「マインド」の5つのテーマ・15個の習慣に分けて解説します。
最後に「1年目にやることチェックリスト」もつけているので、何度も見返してください。

僕も40歳・調剤未経験で飛び込んだから、新人の不安は痛いほどわかる。でもこの15個は全部、現場で実際に効いている方法だよ。気になるところからでいいから読んでみてね。
できる新人は「聞き方」が違う
最初のテーマは、上司や先輩への「聞き方」です。実は、新人の評価は質問の仕方でかなり決まります。
①質問は「結論→理由」で端的に
上司への質問は、結論から先に、端的にが鉄則です。
「〇〇についてお聞きしたいです。理由は△△だからです」のように、結論→理由の順で伝えましょう。
ダラダラと経緯から話し始めると、相手は「結局何が聞きたいの?」となってしまいます。
そしてもうひとつ大事なのが、相手を見ながらタイミングを選ぶこと。監査中や投薬直前に話しかけるのはNGです。
質問は「人の時間をもらう行為」だという意識を持つだけで、聞き方は自然と変わります。
②質問ではなく「答え合わせ」をする
復習して疑問が生まれたら、まずは自分で調べる。これが大前提です。
それでもわからないことは、そのまま聞くのではなく「答え合わせ」の形で聞きましょう。
「調べた結果、自分は〇〇だと考えたのですが、この理解で合っていますか?」
この聞き方ができる新人は、確実に評価されます。
自分で調べる習慣がつくので知識も定着しますし、上司からは「考えて動ける新人」として見てもらえる。一石二鳥です。
③上司に「評価軸」を直接聞く
意外とやっている人が少ないのがこれ。
「自分は今、何を会社から求められていますか?」「目標に達するには何をすればいいですか?」と上司に直接聞くことです。
評価軸がわからないまま頑張るのは、ゴールの位置を知らずにマラソンを走るようなもの。逆に評価軸さえ明確になれば、努力の方向を間違えません。
しかも、聞くこと自体でやる気が伝わります。デメリットがひとつもない、メリットしかない行動です。
④複数の先輩に「1年目で大事なこと」を聞いておく
1年目のうちに、複数の先輩に「1年目で大事なこと・やっておくといいこと・苦労したこと」を聞いておきましょう。
知識面と行動面、両方です。たとえば先輩たちからは、こんな答えが返ってくるはずです。
- ピッキングはまず薬の場所を覚えること(劇薬と一般薬の区別も含めて)
- 知識はまず薬のカテゴリーから(薬の名前を見て「何の薬か」がわかる状態にする)
先輩は全員、あなたと同じ1年目を通ってきた人たちです。その経験談は、どんな参考書よりも「この職場で評価されるための攻略本」になります。

聞き方を変えるだけで、教える側の印象は本当に変わるよ。特に②の「答え合わせ」は最強。「調べたうえで聞いてくる新人」は、それだけで一目置かれるからね。
できる新人は「覚え方」が違う
先輩と新人の差の正体は「情報の差」です。だからこそ、覚え方の戦略で差は一気に縮まります。
ポイントは「優先順位」と「叩き込む姿勢」です。
⑤「慣れたら覚える」ではなく、頻度の高いことから頭に叩き込む
「そのうち自然に覚えるよ」と言われることも多いですが、できる新人はここが違います。頻度の多いことから、自分から頭に叩き込みにいくんです。
ピッキングのための薬の場所、業務の工程・手順。毎日使う情報ほど、先に覚えてしまえば効果は毎日返ってきます。
「慣れたら覚える」を「こちらから覚えにいく」に変えるだけで、成長スピードは倍以上変わります。
また、薬局によって業務の優先度は違います。
「この薬局では何ができることが大事ですか?」と上司に聞いて、優先順位をつけて覚えていきましょう。
順番は「どこの薬局でもマストで必要なこと→自分の店舗で必要なこと」。ここを押さえれば無駄がありません。
⑥棚の位置は「優先度の高い薬」から書き出して暗記する
棚の位置を「いずれ覚えるだろう」と放置するのはNGです。
優先度が高い薬(よく出る薬)から書き出して、頭に叩き込む。これだけでピッキングのスピードは目に見えて上がります。
棚と引き出し、劇薬と一般薬、冷所などの別の保管場所。エリアごとに整理して覚えるのがコツです。
ピッキングが早い新人は、それだけで「仕事が早い」という第一印象を作れます。最初に投資する価値が一番大きい暗記です。
⑦薬の知識は「自分の薬局でよく出る薬」の添付文書から
薬の勉強も同じで、優先順位がすべてです。
参考書を1ページ目から読むのではなく、自分の薬局でよく出る薬をピックアップして、添付文書を確認していく。
明日の業務で使う知識から入れていくのが、一番効率のいいインプットです。
⑧頭で理解したら、体に覚え込ませる
情報の次は「行動」です。頭で理解しただけでは、現場では動けません。
投薬の説明などは、実際に口に出して、行動としてできるようにする。
頭でわかっている状態と、体が勝手に動く状態の間には大きな壁があります。練習で口に出した回数だけ、本番で言葉が出てきます。
ちなみに、職場のマニュアルは「過去の失敗の対策集」です。ただの手順書だと思わず、「なぜこの手順なのか」という理由も含めて理解しましょう。
理由がわかっていれば、イレギュラーが起きたときにも対応できます。

覚え方は「優先順位」がすべて。よく出る薬・よく使う手順から叩き込めば、少ない努力で一番評価につながるよ。参考書の1ページ目から始めるのはやめようね。
できる新人は「メモと復習」が違う
⑨メモは箇条書きかチャートで。あとでノートにまとめる
現場のメモを文章で書くのは時間がかかりすぎます。箇条書きかチャート(流れ図)で、あとで見返してわかるレベルにポイントだけ書きましょう。
そして、その日のうちにノートにまとめ直す。この「まとめ直し」がそのまま復習になるので、メモ→ノートの二段構えは必須です。
⑩「注意されたこと」と「学んだこと」は分けてメモする
メモはなんでも一緒に書くのではなく、「注意されたこと(気をつけるべきこと)」と「学んだこと(知識・手順)」を分けて書きましょう。
注意されたことは、まとめて何度も見返すことで意識を高く保てます。同じ注意を二度受けない新人は、それだけで信頼されます。
⑪当日の復習+「過去の継続復習」をセットにする
当日の復習はもちろんですが、見落としがちなのが過去に学んだことの継続復習です。
現場では「前に教えたアレ、やってみて」と急に言われます。
そのときに動けるかどうかが評価の分かれ目。だから過去の項目も定期的に見返しておく必要があるんです。
卒業の基準はシンプルで、「やってと言われて、何も見ずにできるようになったら、その項目は復習不要」。
この基準で復習リストをどんどん減らしていきましょう。

メモ→ノート→継続復習の流れが回り出すと、「前に教えたアレやって」に即対応できるようになる。ここで信頼が一気に積み上がるんだよね。
できる新人は「行動」が違う
⑫コミュニケーションは自分から取りにいく
「話しかけてもらえるはず」という受け身は、はっきり言って損です。周りとのコミュニケーションは自分から取りにいきましょう。
普段からコミュニケーションが取れていれば、質問もしやすく、仕事も進めやすくなります。
心理学でいう「単純接触効果」もあり、接する回数が多い人ほど好感を持たれやすい。挨拶+ひとことの雑談からでOKです。
⑬先輩の動きは「習ったことに絞って」見て盗む
「先輩の仕事を見て盗め」とよく言われますが、漠然と見ていても何も盗めません。
コツは「自分がすでに習ったこと」に絞って見ること。それ以外は、習ってからで大丈夫です。
また、仕事が早い人と遅い人には、必ず工程のどこかに差があります。
「自分と上司(先輩)の動きはどこが違うのか」を観察して、差分を見つけて改善する。
これはスピードだけでなく、投薬などの患者様対応も同じです。何が必要で何が不要か、自分の行動を少しずつブラッシュアップしていきましょう。
⑭仕事を選ばず、やれることを自分から取りにいく
指示を待つのではなく、やれることを自分から見つける。
片付けや掃除はもちろん、習ったことで「これはできそう」と感じた業務は、「やってもいいですか?」と聞いて自発的にやりましょう。
そしてもうひとつ、業務の好き嫌いはしないこと。嫌いな業務を避けていると、いつまでも上手くならず、もっと嫌いになるという悪循環に入ります。
逆に、嫌なことこそ率先して経験を積めば、できるようになって嫌ではなくなります。

受け身の新人と自分から動く新人、半年後の差はびっくりするほど大きいよ。挨拶+ひとことの雑談からで十分。まずは自分から動いてみよう!
できる新人は「マインド」が違う
⑮失敗を恐れず、打席に立ち続ける
まず前提として、新人ができないのは当たり前です。「自分はできる」と思わないこと。
そして周りとの比較は無意味です。比較するなら過去の自分。1ヶ月前の自分より伸びた部分にフォーカスを向けましょう。
失敗しても、落ち込む必要はありません。失敗には必ず原因があります。
原因を見つけて、次に起こさないように対策する。それだけでOK。このマインドでいきましょう。
ただしひとつだけ例外があります。大怪我になること(患者さんの健康被害など大問題になること)は、最初から100%起こさない。
ここは新人教育でも必ずポイントとして教わるはずです(もし教わっていないなら、それは教育側の問題です)。
失敗を恐れてやらないことこそが、成長を止める一番の原因です。
打席に立つから課題が生まれ、課題があるから次の行動が生まれる。たくさん失敗する人ほど、成長が早いんです。

失敗して落ち込む時間はもったいない。原因→対策に変換したら、あとは忘れてOK。ただし大事故につながるポイントだけは絶対に守ろうね。
【番外編】新人が潰れずに続けられる5つの条件
最後に少しだけ現実的な話を。新人が潰れずに続けられるのは、次のいずれかに当てはまる場合です。
- 環境がよい
- 鈍感さがある
- メンタルが強い
- センスがある
- 努力ができる
どれか1つでも当てはまれば続けられます。逆に、1つも当てはまらない状態が続くと、潰れてしまう可能性があります。
この記事で紹介した15の習慣は、⑤の「努力ができる」を仕組みでカバーする方法でもあります。
ただ、①の「環境」だけは自分の努力ではどうにもならないこともあります。
頑張っても評価されない、教育がまともに機能していない…そんな職場なら、環境を変えるのも選択肢のひとつです。
環境を変えたい人は薬剤師転職エージェントのまとめ記事を参考にしてください。

努力でカバーできても、環境だけは自分では変えられないから、頑張っても報われない職場なら、環境を変えるのも立派な戦略だよ。
まとめ:1年目にやることチェックリスト
最後に、この記事の内容をチェックリストにまとめます。定期的に見返して、できているか確認してください。
- 質問は結論→理由で端的に。タイミングも選ぶ
- 調べてから「答え合わせ」の形で聞く
- 上司に評価軸(何を求められているか)を聞いた
- 複数の先輩に「1年目で大事なこと」を聞いた
- 頻度の高い業務・薬から優先的に頭に叩き込む
- 棚位置はよく出る薬から書き出して暗記
- 自店でよく出る薬の添付文書を確認
- 投薬は口に出して練習し、体に覚え込ませる
- メモは箇条書き・チャートで。その日のうちにノート化
- 「注意されたこと」と「学んだこと」を分けて記録
- 当日+過去の継続復習。何も見ずにできたら卒業
- コミュニケーションは自分から
- 先輩の動きを「習ったこと」に絞って見て盗む
- 仕事を選ばず、やれることを自発的に
- 失敗は原因→対策のみ。打席に立ち続ける
先輩との差は「情報」と「行動」だけ。この15個を1年間続ければ、気づいたときには「できる薬剤師」として評価されているはずです。
焦らず、過去の自分と比べながら、一歩ずつ積み上げていきましょう。

このチェックリストを1年間回し続ければ、気づいたら「できる薬剤師」と呼ばれる側に立ってるはず。焦らず、昨日の自分より一歩前へ、だよ!
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